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資本金の額を安易に決めてませんか?

日付:2013/03/11執筆

会社を設立する際に、いろいろと決定すべき事項がありますが、その中のひとつに「資本金の額」があります。平成18年に最低資本金規制が撤廃され、資本金1円でも会社が作れるようになり、当初は1円企業が乱立しました。設立登記のお仕事をされる、行政書士さん等はこぞって「簡単に起業できる」ことをあおっていたような感じがします。

しかし、実際のところいくらが良いのでしょうか?

下記の項目を考えてみましょう。
◯社会的信用度(対取引先、対銀行)
◯税金負担

◯社会的信用度
資本金が低すぎると最初から取引に応じてくれない場合が時々あります。もちろん、業界・業種によりけりなのですが、「資本金1,000万円以上」を目安としている会社が多いようです。ご自身の会社が積極的に新規の取引先を考えているようならば、一定規模の資本金は確保したいですね。また、対銀行(融資)という点からも資本金が低すぎると最初から融資に応じてくれない場合がよくあります。一概には言えませんが、資本金300万円~1,000万円はほしいところですね。

◯税金負担
(1)消費税
新設法人の場合、資本金が1,000万円未満であれば、原則として1期目と2期目は消費税の免税事業者となります。(税制改正により、2期目から課税事業者になる場合もあります。)したがって、新設法人であれば、1,000万円未満が良いと思います。

(2)法人住民税の均等割
資本金が1,000万円を超えると、法人住民税の均等割が7万円から18万円に跳ね上がります。(従業者数等によっても変動します。)さらに、資本金が1億円を超えると、29万円になります。このように、資本金は大きければ信用度は増しますが、税金負担が大きくなります。また、資本金が3,000万円ある会社が法人住民税の均等割負担を少なくするために、1,000万円に減資する場合がありますが、形式的に減資しただけではダメな場合があるのです。(この点は意外とわかっていない税理士もいるので注意が必要です。)

いかがでしょうか?

このように、安易な資本金設定は、あとあと面倒なこととなる場合がありますし、思わぬ税負担が発生する場合もありますので充分ご注意くださいね。

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