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----- 石井税理士事務所 -----


件名:◆節税対策メルマガVol.65◆節税よりは納税?
日付:2015/08/17
差出人:石井税理士事務所 


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  『「あらゆる節税対策を紹介する」メルマガ』Vol.65

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このメルマガは毎回基本的に【節税】を紹介するメルマガです。

しかし、今回はあえて【節税】を否定したメルマガを書いてみました。

ぜひご覧ください。



【1】会社にお金を残したいと思うなら?


 会社にお金を残したいのであれば、【納税】することです。

 例えば100万円の利益が出た場合を考えてみましょう。

 (1)節税対策しない場合

  利益100万円

  納税30万円

  税引後利益70万円


 (2)節税対策する場合

  利益100万円

  節税対策で経費100万円支出

  税金0円

  税引後利益0円


 節税対策しなければ30万円の納税を行うことにはなりますが、

 70万円のキャッシュは確実に会社に残ることになります。

 一方、節税対策で経費100万円を支出すれば税金は0円ですが、

 会社に残るキャッシュも0円となります。

 そもそも、その経費100万円は本当に意義のある支出だったのでしょうか。

 単なる浪費ではなかったのでしょうか・・・。


 会社にお金を残してそれを蓄積していかなければ、

 会社に体力はつきません。

 節税を重視するあまり、過度の節税対策をしたことが、

 かえって会社の成長を抑止したことになってしまいます。


 特に創業間もない会社の経営者の方は、

 まず「潰れない財務基盤」をつけなければなりません。

 そのためには【節税】より【納税】を考えたほうが良いのです。



【2】融資を受けたいと思うなら?


 銀行は赤字企業にはお金を貸しません。

 融資を受けながら会社の運営を行いたいのであれば、

 利益を出して【納税】することです。


 借入金の返済は利益が出ないと返済できません。

 返済できないような会社に銀行は融資をしてくれません。


 当たり前のことです。

 
 このことが、よくわかっていない経営者は実に多いのです。

 

 下記の例を見てみましょう。


 6,000万円の融資(返済期間5年)を受けたいとします。

 毎月の返済額は100万円の60回払い、1年間で1,200万円の返済です。

 支払利息を金利2%とした場合、5年間の利息総額は約300万円、

 1年間の利息は約60万円になります。


 では次の3社は融資を受けられることができるのか?


 (1)A社の税引前最終利益・・・100万円(税金30万円)

 (2)B社の税引前最終利益・・・1,200万円(税金360万円)

 (3)C社の税引前最終利益・・・1,800万円(税金540万円)


 A社の場合、税金が30万円ですので、税引後利益・つまり手元に残る

 キャッシュは70万円です。

 ここから年間1,200万円の借入金元本の返済をしなければなりません。

 手持ちのキャッシュは70万円ですので、

 70万円−1,200万円=▲1,130万円

 つまり、1,130万円の返済ができないこととなります。

 返済ができない、ということは融資が受けられないことになります。


 B社の場合、税引前最終利益は1,200万円ですが、税金は360万円ですので、

 手元に残るキャッシュは1,200万円−360万円=840万円です。

 840万円−1,200万円=▲360万円

 つまり、360万円の返済ができないこととなります。


 C社の場合、税引前最終利益は1,800万円、税金540万円ですので、

 手元に残るキャッシュは1,800万円−540万円=1,260万円です。

 1,260万円−1,200万円=60万円

 これでようやく、返済が可能(=融資が受けられる)ということになります。



 つまり6,000万円の融資を5年間で完済するならば、毎年1,800万円の

 利益を上げていかなければ返済不可能ということです。

 これができなければ、追加融資、追加融資となり、やがて自転車操業

 状態となり、ゆくゆくは破綻していきます。


 上記の例は極端な計算シミュレーションですが、

 融資を受けるということは、一時的にキャッシュは増えますが、

 それは返済しなければならないものです。

 当たり前のことですが、借りたお金を上手に生かし、

 利益を生み出すことをしなければ、会社はどんどん窮地に追い込まれます。


  いかがでしょうか?


節税対策は確かに大事なのですが、

お金を残したいと思うならば、【納税】は必須なのです。

もちろん、無駄な税金は払う必要はありません。

しかし過度の節税はお金を失っていくものなのです。

ですから、私自身も節税対策はしますが、無意味な節税はせず、

それよりはしっかりと利益を残して【納税】することを重視しています。


今は銀行は低金利で貸したがっているから良いですが、

この状況はいつ崩れるかわかりません。

それが東京オリンピックの半年前か、1年前か・・・。

将来の予測は不可能ですが、ピンチの状況になっても持ちこたえる

体力をつけておく必要があるのです。


私は全てのことについて【バランス】が大事だと思っています。

過度の節税対策がバランスを失い、逆効果になることもあるのです。



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