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件名:◆「あらゆる節税対策を紹介する」メルマガ◆経営セーフティ共済の有効な活用方法とは?
日付:2013/07/29
差出人:石井税理士事務所 

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 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)というものをご存

 知でしょうか?

 これは掛金が経費になり、取引先が倒産し、売掛金が回収困難に

 なった場合に借り入れを受けられる制度です。(加入後6ヶ月を経

 過することが条件で最高8,000万円、無担保、無保証人、無利子)

 また、一定期間以上の加入をすれば、解約しても掛金は全額が戻

 ってきます。

 さらに、取引先が倒産しなくても、解約手当金の範囲内で臨時的

 に必要な貸し付けを受けることができます。

 しかし、取引先の倒産にはいわゆる「夜逃げ」が含まれないこと

 や、貸し付けは無利子ですが、「貸し付けた額の10分の1」に相

 当する掛金の権利が消滅するため、実質的には高金利となる等、

 あまり使い勝手がよろしくない部分もあります。


 そこで制度の趣旨からは、いささかはずれるのですが、異なった

 目的でこの制度を活用することをお勧めしています。

 それはずばり「節税」です。

 具体的には下記の点がポイントとなります。


 ◯掛金が全額経費になること

 ◯年払いが可能で、1年分の前払い掛金分が全額経費になること

 ◯40ヶ月以上の加入で解約返戻金が100%戻ってくること


 ところで、この制度と似たような制度・商品で比較されるものと

 して、生命保険や定期預金(定期積金)等が挙げられます。

 特に生命保険については「節税対策」として重要なものですので、

 これらの制度・商品のメリット・デメリットをよく理解した上で

 活用することが大切です。

 
 では、具体的に次の3つの項目を比較して検討してみましょう。

 (1)支払ったキャッシュが経費になるか?
 
 (2)多額の経費を一括計上できるか?

 (3)戻り時に収益(益金)計上されるのか?



(1)支払ったキャッシュが経費になるか?

  @経営セーフティ共済…全額経費になる

  A生命保険…全額または1/2、1/3が経費になる

  B定期預金(定期積金)…経費にならない


 定期預金は単なるお金の「預け入れ」ですので、当然経費にはな

 らず、全く節税にはなりません。また生命保険は、支払った保険

 料が全額経費になるものもありますが、ものによっては1/2しか経

 費にならなかったり、貯蓄性の高いものだと全額経費にならない

 場合もあります。

 その点、経営セーフティ共済は支払った掛金が全額経費になります。


(2)多額の経費を一括計上できるか?

  @経営セーフティ共済…可能だが年間240万円が限度

  A生命保険…可能。理論上は数千万円も可能

  B定期預金(定期積金)…経費にならない


 定期預金は(1)のとおり、全く経費になりません。

 生命保険は保障金額を高くして、「年払い」すれば数百万円〜

 数千万円の一括経費計上が可能です。

 したがって数千万円の利益が一瞬にして0になることも可能です。

 例えば3,000万円の利益があった場合、実効税率を35%とすると、

 法人税は3,000万円×35%=1,050万円となりますが3,000万円の

 保険料を支払えば法人税額は0円なります。

 一方、経営セーフティ共済は生命保険と同じように、「年払い」

 すれば1年間分の掛金が一括経費計上できます。

 しかし、掛金月額の上限が20万円ですので、決算月に経営セーフ

 ティ共済に加入した場合は最大でも20万円×12ヶ月=240万円まで

 しか経費計上ができません。


(3)解約・満期等の戻り時に収益(益金)計上されるのか?

  @経営セーフティ共済…収益(益金)計上される

  A生命保険…全額または1/2、1/3が収益(益金)計上される

  B定期預金(定期積金)…利息部分のみ収益(益金)計上される


 定期預金は利息部分は収益(益金)計上されますが、現状の低金利

 状態では大した金額にはなりません。

 生命保険は保険料を全額経費で計上していれば解約・満期等の受取

 保険金が全額収益(益金)計上されますので、保険金額によっては

 相当な利益が計上されてしまいます。

 従って、一般的には解約返戻率のピーク時に役員の退職金を支給す

 る等、多額の経費が計上される時点をあらかじめ見込んで計画的に

 生命保険に加入することが必要です。

 一方、経営セーフティ共済は40ヶ月以上加入すれば解約返戻率が

 100%となり、以降解約返戻率が下がることはありません。

 したがって、生命保険のように解約返戻率のピーク時に解約する

 必要がありませんので、必要な時まで解約を温存しておけば良い

 のです。

 この点の使い勝手の良さは定期預金(定期積金)と同じです。

 例えばリーマンショックの時のように、業績が急速に悪化した場合

 に解約して損失補てん・資金繰りを改善させることが可能です。

 また、そもそもたった40ヶ月で100%の解約返戻率になるような生命

 保険は聞いたことがありません。この点、これだけの短期間で掛金

 全額が戻ってくることは大きなメリットであり、使い勝手は生命保

 険よりはるかに良いと言えます。

 ただし、掛金の積立限度額が800万円ですので、それ以上の補てんは

 できません。この点は(2)と同様に一定限度までしかその効果が実

 現できません。


 いかがでしたでしょうか?


 経営セーフティ共済は「節税」という意味では生命保険と同じ効果

 がありますが、使い勝手は非常に良いのです。

 ただし、掛金・積立に上限がありますので、生命保険と併用して節

 税対策することをお勧めいたします。

 また、生命保険は「節税対策」としても有効活用できますが、本来

 の目的はリスクヘッジ、退職金準備、死亡保障等なのです。単なる

 節税目的のためだけに生命保険に加入することは時にリスクを伴う

 こともありますので充分にご注意ください。

 経営セーフティ共済、生命保険、定期預金(定期積金)のそれぞれ

 の特徴、メリット・デメリットをよく理解した上で効率的に活用し

 てみてくださいね。

 経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)
 http://www.smrj.go.jp/tkyosai/
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